疑問詞

間接疑問文

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前回、間接疑問文、否定疑問文、付加疑問文3種類の疑問文を紹介させていただきました。

今回は、間接疑問文について詳しく説明します。

81.間接疑問文

まずは例文を見てみてください。

[a] Where is he?

[b] Do you know where he is?

[c] I don’t know where he is.

aの文と、bの文の後ろのほう、似ていませんか?

そう、aが「疑問詞を使った疑問文」、bとcが「間接疑問文」です。

「間接疑問文」とは、“Where is he?(彼はどこにいますか?)”というような疑問詞を使った疑問文をほかの文の一部として用いた文のことです。

つまりbのDo you know where he is?(私は彼がどこにいるか知っていますか?)のように組み込まれた文です。

「疑問文」と名前がついていますが、「人に聞く」という本来の意味の疑問文とは限りません。

たとえばcのようなI don’t know where he is.(私は彼がどこにいるか知らない)。これも、「間接疑問文」と呼ばれます。

ちょっとややこしいですね。

どちらかというと、「疑問文ではない間接疑問文」のほうが使われる割合が多いと思いますので、「文法用語」にとらわれずに理解していきましょう。

間接疑問文の作り方

間接疑問文のポイントは、疑問詞以降の語順です。

先ほどのaの文と、b,cの疑問詞以降を見比べてみましょう。

[a] Where is he?

[b][c]の疑問詞以降 where he is.

あれ?語順が逆ですね。

疑問詞を伴った文が、間接疑問文として文の中に組み込まれる場合は「語順が平叙文(普通の文)と同じく主語+動詞」になります。

そしてこれは、be動詞も、一般動詞も共通。

そして全ての疑問詞にも共通する約束です。

また、疑問詞が主語でも、補語でも、目的語でも共通です。

ひとつだけではイメージしづらいと思いますので、いくつか例文を出します。

I don’t know who broke the window.
(誰が窓を割ったかわからない)

これは、疑問詞whoが主語の文です。

疑問詞が主語の場合は、疑問文を作る際にも語順が変わりませんから疑問文をそのままくっつければよいですね。

I know what your favorite color is.
(私はあなたが好きな色を知っています)

これは、疑問詞が「補語」の働きをしていますので疑問文だけなら「What is your favorite color?」です。

疑問詞以降の語順が変わっていますね。

I understand what he said.
(私は彼が言ったことが分かります)

これは疑問詞が「目的語」の働きをしていますので疑問文だけなら「What did he said?」です。

疑問文を作るためのdidが取れて、語順も変わりましたね。

★助動詞が入った文は?

助動詞が入った間接疑問文はどうするのでしょうか?

Do you know what I can cook?
(私が何の料理を作れるか知っていますか?)

これは助動詞が入っていますね。

疑問詞を使った疑問文に戻すと

What can I cook?

です。

助動詞が入る場合も、平叙文(ふつうの文)の語順になるので疑問詞+主語+助動詞+動詞の原型となります。

さて、間接疑問文の約束事と、いくつかの例文をご紹介しましたが、基本は分かっていただけたでしょうか?

次回は、間接疑問文でよく使う表現や、注意すべきことをお教えします!

間接疑問文でよく使う表現

次に間接疑問文でよく使う

・I wonder
・3単現に要注意
・疑問詞は単数扱い

の3点についてお話します。

よく使うI wonder~の間接疑問文

間接疑問文の応用編です。

間接疑問文で、よく使われるのがI wonder+疑問詞+主語+動詞~です。

I wonderで「~かしらと思う」という意味になりますので、後に来る疑問詞と非常に相性がいいのです。

いくつか例文をご紹介します。

語順の約束は、前回説明した「主語+動詞」の語順ですので、作り方は問題ないと思います。

I wonder what is in the box.
(その箱の中には何が入っているんだろう)

I wonder what is going on.
(何が起こっているんだろう)

I wonder why he did such a thing.
(なぜ彼はそんなことをしたんだろう)

I wonder who broke the window.
(誰が窓を割ったんだろう)

「うーん、何だろう?」というときはすべて「I wonder」で表現できます。

とても便利な用法です。

間接疑問文で注意すること

では、次は間接疑問文を作るときに注意することをお話します。

それは3単現のsです。

★疑問詞以降の文に「3単現のs」がつく!

まず、下の例文を見てください。

Do you know when the movie starts?
(映画がいつ始まるか分かりますか?)

これは疑問詞以降の疑問文のみにすると

When does the movie start?

になります。

the movie は単数の名詞ですから、ふつうの文にするには動詞“start”に3単現のsが必要です。

does+主語+動詞の原型

主語+動詞

になるわけですから、doesがなくなった代わりに、startに3単現のsをつけて“starts”にします。

主文(最初の文)Do you knowに気を取られて“the movie starts”とsをつけるのを忘れてしまいがちなので注意が必要です。

★間接疑問文の疑問詞は「単数扱い」

もうひとつ、例文を見てみてください。

I don’t know who lives in this house.
(この家に誰が住んでいるか分からない)

この場合、「誰が住んでいるか」というのが疑問文の部分ですので“who”が主語になります。

whoをはじめとする「疑問詞」は「単数扱い」ですので、現在形の場合はlivesと3単現のsがつきます。

ここもうっかり落としてしまいがちなので気をつけましょう。

※ネイティブとおしゃべりする分には、付け忘れてもまったく問題ありませんが、TOEICスコアアップを考えている皆さんは、文法の知識をきっちり問われますから、忘れずにつけるようにしましょう。

間接疑問文「時制の一致」

間接疑問文で一番大事なのは「語順」「3単現のsのつけ忘れ」ということを勉強してきましたが、そして今回は、もうひとつとっても大事な約束事についてお話します。

それは「時制の一致」です。

間接疑問文は「疑問詞を使った疑問文」をほかの文の一部として用いた文のことですから、2つの文(主語+動詞)から成り立っていますよね。

では、2つの文の「時制」が違った場合は、どうしたら良いのでしょうか。

ここに4つの例文をお見せします。

1.I don’t know where he is.
(彼はどこにいるか分からない)

2.I didn’t know where he was.
(彼はどこにいるか分からなかった)

3.I don’t know where he was at that time.
(彼はあの時どこにいたか分からない)

4.I didn’t know where he had been at that time.
(彼はそのときどこにいたか分からなかった)

なんだか、似ていてよく分かりませんね。

では、じっくりひとつずつ見ていきましょう。

1.I don’t know where he is.は、1つめ“I don’t know”2つめ“where is he?”をくっつけたものです。

2つあるということは、2つの時制があります。

時制とは、今、とか過去、とかをあらわすものでしたね。

上の文は、1つめも2つめも現在形です。

これは、問題なく2つをくっつけて良いです。

では2番目。

I didn’t know where he was.
(彼はどこにいるのか分からなかった)

この文、これだけ見ると問題なさそうに見えます。

ですが、注意しなければならないのはこの文は1.“I don’t know where he is.”の過去形であるということ。

現在形を過去形にするときは、I don’t~の主となる部分だけでなく、後半の部分の時制も変えなければなりません。

前半の部分が意味的にメインになるので前半の“I don’t know”を主節(主となる部分)“where he is”を従属節(サブになる部分)と呼びますが主節の時制が過去になると、従属節もそれにしたがって過去にならなければいけません。

というのも、原則として主節の動詞が変化すれば、従属節の動詞も同じだけ変化するという決まりがあるからです。

これを「時制の一致」といいます。

ポイントは主節と従属節の動詞の時制を同じに一致させるのではなく主節と従属節の動詞の変化を「同じだけ」変化させる。

つまり“I didn’t know where he was.”となります。

時制の一致の基本、主節が過去形になると、従属節も過去形になる!をまずはしっかりと覚えましょう。

時制の一致発展形

もう少し発展形の勉強をします。

下の二つの文を見てください。

3.I don’t know where he was at that time.
(彼はあの時どこにいたか分からない)
4.I didn’t know where he had been at that time.
(彼はそのときどこにいたか分からなかった)

今回は、時制で混乱すると思いますので、この表を見ながら説明していきましょう。

さて、では順番にやっていきましょう。

3.I don’t know where he was at that time.

さて、では3はどうでしょうか。

1つめ“I don’t know”2つめ“where is he?”1つめが現在形、2つめが過去形です。

この場合は、後半の部分「彼が昨日どこにいたか」については、「過去のこと」

前半の部分「わからない」のは今、ということで、時制をあわせずにそのまま文を作っても意味がおかしくなりません。

ですから、“I don’t know where he was at that time.”でOKです。

では、4つめ。

これはどうでしょうか。

I didn’t know where he had been at that time.
(彼はどこにいたのか分からなかった)

これは、実は2の文“I don’t know where he was at that time.”を過去形にしたものです。

主節の“I don’t know”(分からないの)は→現在

従属節の“Where he was at that time”(彼がどこにいたのか)は→過去。

それを文ごと過去形にすると・・・主節の“I don’t know”を“I didn’t know”と過去にしました。

それでは“where he was”はどうしたらよいでしょうか?

すでに過去形ですから、そのままでよいでしょうか?

でも、もともとの文で主節と従属節の時制が違うわけですから、そのままだと、3の文と同じになってしまい読んだ人は混乱してしまいます。

時制の一致などで「過去のある時点よりもさらに過去」をあらわすときは「過去完了形」という時制を使います。

具体的には

had+動詞の過去分詞

です。

これで、過去のある時点よりも過去をあらわすことができます。

では、もう一度文を見てみましょう。

I didn’t know where he had been at that time.
(彼はどこにいたのか分からなかった)

主節

I don’t know

I didn’t know

過去にしました。

従属節

where he was at that time

where he had been at that time

と、過去よりも過去になりました。

このように、主節が現在形で、従属節の時制が過去の場合、主節の時制が過去になると、従属節の時制はさらに過去に(過去完了形)になる!

時制の一致は、今後もいろいろと出てきますので、「主節が過去→従属節も、元の文からさらに過去になる」ということを覚えておいてくださいね。

これで、間接疑問文についての説明は終了です。次回は否定疑問文について勉強しましょう。

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